2007 Fiscal Year Annual Research Report
福祉・レスキュー分野への応用を意識した搭乗可能な不整地移動ロボットに関する研究
Project/Area Number |
19700194
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
中嶋 秀朗 Chiba Institute of Technology, 工学部, 准教授 (30424071)
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Keywords | 不整地移動 / 移動ロボット / 移動機構 / 櫂機構 |
Research Abstract |
地震などの被災地現場における移動や搬送(レスキュー分野),移動困難者の屋外での自律移動(福祉分野),林業や土木建設業など屋外現場での移動や搬送(産業分野)など,多くの分野において不整地移動ロボットの実現が強く望まれている.不整地移動ロボットの実用化のためには,経路計画および不整地移動能力の両方を総合的に議論する必要があるが,現時点では,それぞれの不整地移動能力は独自の機構と制御手法により達成している傾向があり,経路計画問題の検証用にも使えるようなシンプルな機構と制御手法で,かつ,十分な不整地移動能力をもつロボットの開発はあまり行われていない.そのため本研究では,経路計画問題などに取り組むプラットフォームにもなりうる実用的な不整地移動ロボットの実現を目指し,シンプルな機構で十分な不整地移動能力を備えた移動ロボットの検討と基礎的移動能力の確認を研究の第一段階として行う. 検討の結果,「不整地移動能力と高速性という必要な機能は残しつつ,脚の自由度を極力減らした」機構の実現が,本研究で求めている実用性の高い不整地移動ロボットの一つとなりうることがわかった.具体的には,自動車のように4車輪型で,車輪が擢機構の先端に付き,脚の先のような機能も果たすことができる機構である.擢機構とは,ボートのオールのように,ある点を中心に3次元的に回転できるものである. 提案する機構を用いてさまざまな不整地路面を移動するための移動戦略を議論したうえで,第一ステップとして3つの不整地路面に対して,移動能力をシミュレーションにより検証した.その結果,搭乗や積載するためのシート部を水平に保つたまま,3つの不整地を安定して移動可能であることがわかり,期待通りの効果が得られた.
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Research Products
(1 results)