2008 Fiscal Year Annual Research Report
福祉・レスキュー分野への応用を意識した搭乗可能な不整地移動ロボットに関する研究
Project/Area Number |
19700194
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
中嶋 秀朗 Chiba Institute of Technology, 工学部, 准教授 (30424071)
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Keywords | 不整地移動 / 移動ロボット / 移動機構 / 櫂機構 |
Research Abstract |
高齢者や移動困難者が屋外で自律的に移動できるような移動支援機械としての不整地移動ロボットの実現が望まれている。現在の不整地移動ロボットは、それぞれの不整地移動能力を独自の機構と制御手法により達成している傾向がある。そのため、対象とする移動路面に対して、十分な不整地移動能力を備えたシンプルな機構と高信頼度な移動制御手法を提案することが、多くの実用的なアプリケーションに結びつき、社会に貢献できると考えている。本研究では、都市環境程度の屋外不整地を対象路面とし、搭乗者または積載物が水平を保ちつつ、不整地路面を移動できる移動ロボットのハードウエアを開発した。これは、4つの能動車輪を持った車輪型であり、その他5軸の能動的な軸を持つことで、ステアリング機能や姿勢水平制御機能、簡易的な脚機能をもつものである。 本年度の研究では、引き続き3つの代表的な不整地路面に対して水平姿勢制御をするように、ODEを用いてのシミュレーションと開発機を用いての実験を行い、その効果を検証した。その結果、車輪半径程度の連続的な不整地ではねらい通りの結果を得ることができた。 その上で、より難しい不整地路面(具体的には車輪半径以上の段差地形)での移動戦略と移動制御手法を理論的に検討し、ODEを用いたシミュレーションと開発機での実験を始めた。まだ途中段階ではあるが、提案するシンプルな機構での段差上り制御手法の骨格ができつつある。研究を進めるにつれて、機構のシンプルさは、制御性、使用性、保守性、信頼性など多くの面から重要であることが再認識されたため、実施計画書記載の補助腕機構に関しては、必要な機能を持つより簡易的な機構か、制御手法の工夫による機能の実現で、その目的を達成する方向で理論的な検討を進めている。
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Research Products
(5 results)