2007 Fiscal Year Annual Research Report
四元数ニューラルネットワークによる多次元情報処理に関する研究
Project/Area Number |
19700221
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
礒川 悌次郎 University of Hyogo, 工学院研究科, 准教授 (70336832)
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Keywords | 四元数 / ニューラルネットワーク / 連想記憶システム / 連続状態 / 活性化関数 |
Research Abstract |
本研究課題は,超複素数の一つである四元数をニューラルネットワーク(NN)に導入することにより構成される四元数NNについて,その基礎理論の展開ならびに工学応用への適用を目的とするものである。この研究課題は,(1)階層型四元数NNの実時間画像処理への応用,(2)相互結合型四元数NNによる連想記憶システムの特性解析,(3)他構造を持つ四元数NNの提案,の3つより構成されている。 平成19年度については,相互結合型四元数NNによる連想記憶システムについて,より自由度の高い連想記憶システムの設計・構築を行った。この課題は上記の(2)に対応するものである。 従来において本研究申請者が提案・解析してきた連想記憶システムは離散状態・離散時間により動作する相互結合型NNであり,これは各ニューロンにおける各四元数成分が±1の値のみを取るシステムであった。平成19年度に検討を行った連想記憶システムでは,この四元数成分の値について-1〜+1までの任意の値を取ることができるように拡張を行った。この拡張に伴い,ネットワークが安定して動作する条件について解析的に算出を行った。また,この連続値への拡張により,従来のモデルと比較してニューロンの活性化関数の設計に自由度を持たせることが可能となり,2つの活性化関数についての特性解析を行った。これらの拡張ならびに特性の変化は,ネットワーク中のニューロンが従来と比較してより多くの状態を取り得ることとなり,この相互結合型四元数NNによるカラー画像の取り扱いが容易となることが期待できる。これらの研究成果は,Int.Conf.on Artificial Neural Networksならびにインテリジェント・システム・シンポジウムにおいて発表を行った。また現在,論文投稿に向けた準備として記銘パターン数・入力パターンの変化による想起能力の変化についての検討を行っている。
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