2007 Fiscal Year Annual Research Report
メタデータの相互運用性と再利用性向上のための協調的メタデータスキーマ開発支援環境
Project/Area Number |
19700230
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
永森 光晴 University of Tsukuba, 大学院・図書館情報メディア研究科, 講師 (60272209)
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Keywords | メタデータ / ディジタル図書館 / メタデータスキーマ |
Research Abstract |
現在多くのコミュニティがメタデータを分類し組織化するために、メタデータに付与するカテゴリや件名標目といったメタデータ語彙を決めている。複数のコミュニティから、利用者が横断的にメタデータを探し出せるようにするためには、それぞれのコミュニティのカテゴリが関連付けられている必要がある。しかしながら、そのような横断的検索機能を提供しているコミュニティは少ない。例えば、都道府県自治体のウェブサイトを調査したところ、それぞれの自治体では30〜60語から構成される独自の語彙を定めていたが、共通の語彙は用いられていなかった。そのため、利用者が複数の自治体から同じ種類の情報を探し出すためには、ひとつひとつの自治体のウェブサイトにアクセスしなければならず、情報収集の効率が良いとはいえない。そこで本研究では、メタデータの相互運用性や再利用性を高めることを目的としたメタデータ語彙(分類カテゴリや件名標目)の記述形式の定義と、それを利用したメタデータスキーマ開発支援環境の作成をおこなう。平成19年度では、以下の目標を設けて研究を進めた。 (a)コミュニティ間での横断的利用を考慮したメタデータ語彙記述形式の定義をおこなった。記述形式はウェブ上のメタデータスキーマの表現形式として広く利用されている RDF Schema と、件名標目やシソーラスといった概念スキーマを表現するための SKOS(Simple Knowledge Organization System)を基礎とした。 (b)協調的なメタデータ語彙作成モデルの提案:複数のコミュニティが既存のメタデータ語彙を参照しながら、効率よくメタデータ語彙を作成するためのモデルを検討した。 (c)ウェブサービスを介したメタデータ語彙提供モデルの提案: (b)において作成したメタデータ語彙を、ウェブサービスを介して応用ソフトウェアから利用するためのAPIの作成をおこなった。具体的には、RESTを利用したウェブサービスAPIを整備し、Ruby on Rail を利用したプロトタイプシステムの構築をおこなった。 (d)メタデータ語彙作成支援システムの構築:(b)と(c)を基盤として、ネットワークを介した協調的作業をおこなうためのメタデータ応用ソフトウェアの構築をおこなった。
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Research Products
(4 results)