2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19700288
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
柏谷 英樹 The University of Tokyo, 大学院・医学系研究科, 助教 (70328376)
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Keywords | 嗅覚 / 味覚 / 島皮質 / 電気生理学 |
Research Abstract |
本年度は、麻酔下動物のヘッドアンカー式動物固定法の確立と、32点シリコンプローブ電極によるシングルユニット多チャンネル同時記録システムの立ち上げを中心に行った。市販のヘッドアンカー式動物固定装置(成茂科学:SR-8N)をベースに独自に改良を重ねた。SR-8Nのヘッドアンカー固定部を特注部品により12mm前方に移動させ、ヘッドアンカー間隔を調節することにより、島皮質へのアプローチを損ねることなく動物を固定することに成功した。 次に自発発火頻度の低い麻酔下島皮質ニューロンの発火活動を効率的に記録する多チャンネル記録系の開発を行った。Neuronexus社製プローブを用い、さらにPlexon社製ヘッドアンプをプローブ直上に配置することによって、島皮質内で自発LFPおよび自発発火活動が記録できるようになった。32点のうち16点から同時記録することが可能であり、1回のサンプリングでおよそ10個から25個のニューロンから同時に記録できることが確認できた。匂い刺激を行ったところ、毎回複数個のニューロンでスパイク応答が起こることが観察され、ガラス微小電極によるシングルユニット記録と比較して効率よくにおい応答を記録できることが確認できた。また嗅覚皮質、前頭皮質等味覚・嗅覚統合に関与する可能性のある部位においても、同様ににおい刺激に対するスパイク応答が記録できることを確認した。現在、多点記録系を用いて島皮質ニューロンの味覚応答及び、嗅覚・味覚同時刺激系による応答を解析中である。
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