2010 Fiscal Year Annual Research Report
マクロピノサイトーシスによる神経突起伸長の抑制メカニズムの解明
Project/Area Number |
19700302
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
樺山 博之 独立行政法人理化学研究所, 発生神経生物研究チーム, 客員研究員 (10332339)
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Keywords | 反発性軸索誘導 / Neurotoxin C1 / Syntaxin1 / マクロピノサイトーシス |
Research Abstract |
(研究目的) 神経突起伸長は神経回路形成に重要な過程であり、エクソサイトーシスによる細胞膜面積の増大により達成されると仮定されている。突起伸長の抑制は間違った標的とシナプス形成しないために必須な過程であるが、これはエクソサイトーシスの抑制により達成されると信じられている。しかし、しんせいしゃ研究代表者は神経突起伸長の抑制がエクソサイトーシスの抑制ではなく、マクロピノサイトーシスという特殊なエンドサイトーシスによる細胞膜の大規模な細胞内への回収により達成されるという、今までの仮説を覆す発見をした。しかも、神経回路形成に重要であるカルシウムや反発性ガイダンス分子がマクロピノサイトーシスを誘導することで突起伸長を抑制している事を明らかにした。本研究ではそのマクロピノサイトーシスによる新規な反発性軸索誘導機構を明らかにすることを目的とする。 (研究成果)平成22年度は、Neurotoxin C1によるvacuole形成はマクロピノサイトーシスによって形成され、syntaxin1がマクロピノサイトーシスの負の制御因子である。(2)semaphorin3Aにより、プロテアソーム依存的にsyntaxin1が成長円錐で分解される事も判明し、さらにsyntaxin1の過剰発現によって、semaphorin3Aによるマクロピノサイトーシスが抑制され、成長円錐のコラプスも抑制される事も明らかとなった。さらに、(3)Neurotoxin C1 や semaphorin3Aによる成長円錐のコラプスはマクロピノサイトーシスの特異的阻害剤のアミロライドによりほぼ完全に抑制されることも明らかにした。
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