2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19700384
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
山岡 禎久 Kyoto Prefectural University of Medicine, 医学研究科, 助教 (80405274)
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Keywords | 超音波 / 生体光計測 / レーザ顕微鏡 / 深部イメージング / 血管イメージング / 超音波干渉 / 多光子顕微鏡 / 光散乱 |
Research Abstract |
本研究の目的は、様々なイメージングシステム、例えば、共焦点レーザ走査型顕微鏡、多光子顕微鏡、第2高調波(Second-harmonicgeneration : SHG)顕微鏡に代表されるような深さ分解能を持つシステムを改良し、さらに深い部分の観察を可能にすることにある。その目的のために、生体内に起こさせた超音波を利用し、生体深部の視感度(Visibility)の向上を提案している。今年度は、外部から超音波を生体内に起こし、それにより生体深部のVisibilityを向上することに加えて、観察のために使用するレーザを直接利用し、レーザ照射することによって発生する超音波(光音響波)により、より深い部分のVisibilityを向上させることを目的として研究を行った。特に、金ナノ粒子を利用することにより、深部イメージングのVisibilityが向上することを明らかにした。 実験としては、1064nmのナノ秒光パルスを超音波発生の励起光として用い、ローダミンB水溶液で内空を満たしたガラスチューブから発生する光音響波とローダミンBと金ナノ粒子を混合した溶液で満たしたガラスチューブから発生する光音響波との信号強度を比較した。その結果として、金ナノ粒子を混合した場合に信号は増強されることが明らかとなった。また、金ナノ粒子をラット腸間膜の血管に入れ、光音響イメージングを行った場合に、血管の断面が正確に捉えられていることを示した。これらのことから、金ナノ粒子を利用することにより光音響信号が増強され、生体深部イメージングのVisibilityの向上を助けることが明らかとなった。
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