2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19700386
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
槌谷 和義 Tokai University, 工学部, 准教授 (50399086)
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Keywords | マイクロポンプ / バスレブル / 圧電材料 / バイオセンサ / 酵素 / グルコース |
Research Abstract |
本研究ではバルブレスマクロポンプの創製を目的とし,以下の3つに大別に研究を行った. (1) 中空管マイクロポンプの開発を目的とし, PZTの体積変化量および内部応力の観点から最良形状の探索. (2) 円筒型PZT素子およびシリコンチューブで構成したシンプルな形状を有するマイクロポンプの流動機能実験,および小型化を目的とし,スパッタリング法を用いたPZTの薄膜創製条件の探索. (3) 高精度な血糖測定器の開発を目的とし, 2電極法を用いたグルコースセンサによる測定を実現するために,グルコースと酵素の触媒作用によって生じる過酸化水素濃度を電気化学的に測定する方法を示し,また過酸化水素濃度と出力電流の関係,および理論式の構築. その結果,以下の知見を得た. (1) 溝の体積の増加に伴い体積変化量が線形的に増加した.また溝を付加する位置により体積変化量の増加量が異なる結果となった,溝の形状は体積変化量,応力,断面二次モーメントの必要なパラメータに応じ選択する必要がある. (2) マイクロポンプにおいて,PZT素子の設置数および印加電圧を増加させることで流動機能性が向上し,PZT素子の設置数8個,印加電圧80Vppの時に,最大で5.96%の流速増加を示した. (3) 血液中のグルコースとポンプ内での希釈を考慮した0.11〜0.5[mmol/l]の測定により,過酸化水素濃度と出力電流の関係において線形性を確認した.また,電流の理論式より算出した標準速度定数を用い,電流の理論値を求めることが可能となる.これより,測定値と理論値を比較することで,温度や振動等の外的要因よって生じる測定誤差を制御でき,さらには,より精度の高い測定が可能である.
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Research Products
(13 results)