2008 Fiscal Year Annual Research Report
管腔臓器力学特性の計測・モデル化・データ公開とシミュレータ実装
Project/Area Number |
19700413
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
中口 俊哉 Chiba University, 大学院・融合科学研究科, 助教 (20361412)
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Keywords | 生体力学特性の計測・解析 / in-vitro運動機能再現 / 管腔臓器計測 / 生理実験用ラット / 平滑筋運動モデル / 実験データ公開 |
Research Abstract |
本研究では外科シミュレータ構築のための生体組織力学特性の計測・解析法を確立し, その結果を一般的に利用できる生体特性データベースとして公開することを目指している. 実施計画に基づき生理実験と数理実験を平行して実施した. 組織の応力-歪み測定に関する生理実験ではステッピングモータと歪みゲージを用いた専用計測デバイスを設計・構築した. 粘弾性を考慮し加力する速度を0.1Hz〜100Hzまで段階的に変えて計測した. 外力による大域変形の測定に関する生理実験では伸長, 収縮, 圧縮, ねじり, ずれを再現し大域変形を計測し, また変形の計測には複数の高速カメラと変調光源を利用して3次元形状の実時間変化を計測した. 数理実験においては外部変形刺激が与える筋活動の変化をモデル化することで, 平滑筋に対する外部刺激の影響モデルを構築した. 次に有限要素法をベースとした非線形, 粘弾性変形モデルを構築した. 筋活動モデルを組み込み, 外部刺激との相互作用も考慮することで管腔臓器変形モデルを構築することができた. また, トレーニングシステムを実現する為には実時間変形を必要とするための計算速度の高速化が必要となる. そこで, より物理的に正確な変形モデルを構築し, 現在の計算機能力で実時間変形を実現するため計算速度の高速化に取り組んだ. なお, 多数の医師から評価を得る必要があるため高額で特殊なハードウェアは使用せず, 汎用計算機のみを使用した. 以上, 概ね計画通りに研究を進めることができた.
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Research Products
(4 results)