2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19700416
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小関 道彦 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 助教 (50334503)
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Keywords | 可視化 / 計測工学 / 歯学 / 顎運動 |
Research Abstract |
本年度はまず、ヒトの顎運動の測定精度を向上することを目的として、200フレーム/秒の高速度カメラを購入し、これを用いた顎運動計測システムを構築した。このシステムは、1台のパソコンで2台の高速度カメラを制御しているため従来システムよりも可搬性が高く、臨床への導入を容易としている。次に、当初の研究計画よりも先行して標識装置を正確に歯列に接着する方法について検討を行い、歯列模型のX線CT画像に基づく歯列接着部品のCAD/CAM加工プロセスを考案した。そして、新しいシステムの性能検証を行うため、顎運動を模擬した運動を再現する実験装置を製作した。この装置は、歯列模型を正確に開閉口するものであり、運動計測性能の評価だけでなく標識装置の着脱再現性の評価をも可能としている。 以上により、新しいシステムの性能検証を行ったところ、実験装置の運動については本研究が目的とする0.1mm程度の誤差での運動計測が実現されていることを確認した。特に、運動が急激に変化する時刻での計測精度が大きく向上することが確認され、顎関節症患者の不連続的な顎運動を従来よりも正確に計測可能となることが期待される。 ただし、標識装置の着脱再現性が不十分であることが判明した。これは、X線CT画像の分解能やNC工作機械の加工精度の問題および歯列形状の特徴によるものであり、さらなる検討が必要である。来年度、着脱再現性の高い歯列接着部品の製造プロセスを確立するとともに、実際のヒト顎運動を計測して提案する手法の有用性を検証したい。
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Research Products
(1 results)