2009 Fiscal Year Annual Research Report
呼吸性移動に対応した腹部血管内手術用三次元カテーテルガイドシステムの開発
Project/Area Number |
19700417
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
武村 哲浩 Kanazawa University, 保健学系, 准教授 (70313674)
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Keywords | ロードマップ / 上腹部血管 / Interventional Radiology / 呼吸性移動 / 補正技術 |
Research Abstract |
本年度の研究は,昨年度行った上腹部血管の動きの解析から得た見地をもとに,呼吸中の横隔膜の位置により上腹部血管の位置を補正する手法の信頼性を検証することを目的に行った. 呼吸性の動きによる位置ズレを補正する手法において,その精度とともに信頼性が重要である.そのため,まず,血管造影手技で撮影されたdigital subtraction angiography画像とその手技の際に血管内にマイクロガイドワイヤやマイクロガイドワイヤを操作しながら撮影した透視画像をレトロスペクティブに取得する.それらの画像を用いて研究室のコンピュータにて画像を重ね合わせ仮想的なロードマップ画像を作成する.それら仮想ロードマップ画像により横隔膜位置にあわせて上下に血管像を移動させ呼吸による動きを補正させた際の補正の成否を検証した.検証では3症例からの5シーケンスの透視画像をもちい,補正の成功率を信頼性として検証した. 検証の結果では,3症例中2症例で90%以上の高い成功率を示したが,残り1症例では極端に低い5.9%の成功率となった.成功率の悪かった症例では,昨年度の研究結果で無視し得るとした画像左右方向の動きが想定以上に大きく成功率を下げる結果となった.しかしながら,この症例においても補正後のカテーテルやガイドワイヤーの先端位置はより現実的な位置に補正されており,その有効性が示唆できるものであった. 本年度の研究成果では,本補正方法は高い信頼性を持っていることが示唆された.呼吸による横隔膜と血管の動きが昨年度の結果に合わない症例も有り,その場合は大きく信頼性を下げる結果となった.しかしながら,本補正方法の有効性も示唆された.
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Research Products
(3 results)