2007 Fiscal Year Annual Research Report
コンピュータ診断支援システムにおける理解と利用しやすい結果の提示方法に関する研究
Project/Area Number |
19700424
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Research Institution | Nagoya Bunri University |
Principal Investigator |
松原 友子 Nagoya Bunri University, 准教授 (30279963)
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Keywords | 乳がん / マンモグラム / 構築の乱れ / 腫瘤陰影 / コンピュータ支援診断 / 自動抽出 / カテゴリ分類 / 提示方法 |
Research Abstract |
(1) 構築の乱れの検出アルゴリズムの性能向上 乳房における病変のうち発見が困難であるとされる構築の乱れに着目し、その自動検出に関する研究を行っている.これまでに提案した手法では,細い線構造の抽出が不十分であり,特に微細な乳腺構造を含む構築の乱れを検出することが困難であった.乳腺を正確に抽出するために有効な解像度を検討した結果,乳腺の太さは均一ではなく,それに対応するには1つの解像度の画像では十分ではないため,本報告では,2つの解像度の画像の組み合わせを提案する.南フロリダ大学によって公開されているマンモグラフィデータベース(Digital Database for Screening Mammography: DDSM)に含まれるデータベースを対象に実験を行った結果,従来法よりも良い結果となり,本手法の有効性を確認した. (2) コンピュータの解析結果の提示方法に関する初期検討 システムはコンピュータの計算結果を示すだけで,その論理が医師に理解されない.そのため,システムに対する医師の信頼性が得られない場合がある.この点を解決するためには,コンピュータの解析結果の論理が理解されるように提示する必要がある. 腫瘤陰影は,その濃度と辺縁の形状に基づき,カテゴリが判定される.今回は辺縁の提示方法の初期検討を行った.腫瘤陰影の辺縁は,平滑,鋸歯状,不明瞭,スピキュラを伴う,に分類される.よって,これらをコンピュータで解析し,その結果を辺縁の全周に対する割合として棒グラフで提示した.この結果を参考にした場合としない場合のカテゴリ分類の読影実験を行いROC曲線で比較した結果,参考にした場合の方が良い性能が得られた.
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