2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19700430
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
森 隆行 Tohoku University, 病院, 医員 (00436148)
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Keywords | 失語証 / 経頭蓋磁気刺激 / リハビリテーション |
Research Abstract |
経頭蓋磁気刺激(TMS)はコイルを利用し磁場を発生させ、大脳皮質の神経細胞を刺激することが可能である。神経細胞を刺激し神経回路の促通や抑制を起こすことで脳卒中後の片麻痺や半側空間無視に対する治療の可能性が報告されている。しかし、失語症に対してTMSを用いた報告は少ない。本研究の目的は、TMSを行うことにより言語機能にどのような変化が起こるかを解明すること、さらにその知見を応用し失語症患者に対する言語機能改善を目的としたTMS治療の方法を検討することである。 平成19年度は、本研究で用いる失語症検査、TMSの刺激方法、被験者のエントリー基準について検討を行った。TMSの前後に行う失語症検査はWAB失語症検査の呼称課題を用いることとした。TMSの刺激部位、刺激頻度についての決定を行った。被験者はTMSや研究の趣旨について十分に理解する必要性があるため、患者群の被験者は言語理解良好な失語症患者であることを条件にした。 また、Broca失語の患者がエントリーした。TMSについて十分な説明を行い、東北大学倫理委員会に基づいたインフォームドコンセントが得られ、頭部MRIを撮影し失語症の原因となる病変以外に異常所見がないことを確認した。撮影した頭部MRI画像を用いて3次元イメージビューを作製し、3次元イメージガイドシステムの操作方法を確認した。失語症検査を行い、検査の採点方法について確認した。 失語症検査とTMSの刺激方法について平成19年度に検討した結果を元に、平成20年度は被験者のエントリー数を増やしTMSと失語症検査を行う。その検査結果に基づいてTMSが失語症患者の言語機能に与える影響を検討する。
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