2009 Fiscal Year Annual Research Report
多発性筋炎に対する効果的な運動療法の模索的基礎研究
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19700438
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
榊原 淳 Nagasaki University, 病院, 技術職員 (00423624)
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Keywords | 免疫学 / 細胞・組織 / 動物 / リハビリテーション |
Research Abstract |
本研究の目的は,多発性筋炎に対する効果的な運動療法の模索的基礎研究を行うことである. 本年度は昨年度に引き続き,異なるタンパク質を抗原とした2種類の多発性筋炎モデルラットを作成し,その骨格筋に運動負荷を行い,これらを組織学的・免疫組織化学的・生化学的・免疫学的に比較検討することで,多発性筋炎のメカニズムや,運動負荷に対して脆弱であると言われる根拠を導くことを目標とした. 研究はまず2種類のタンパク質,ミオシンとラミニンそれぞれを抗原としたモデルラットの作成を確立するための方法を検討した.次にこれらの下肢に対し電気刺激による筋収縮運動を実施し,長指伸筋,ヒラメ筋を採取し,組織学的検索を行った. 昨年の懸案として,血清クレアチンキナーゼ(CPK)により筋炎惹起の傾向をモニターすることを継続し,併せて免疫回数,1回免疫量など検討しながら,モデル作成方法を修正した. モデルは一部で若干の筋炎傾向が認められ,電気刺激側で非刺激側に比べ,再生線維が増加する傾向を確認した.しかしながら,比較検討するまでの作成率には至らなかった. 比較検討するには,モデル作成の再現性が不可欠である.今後は,脊髄に対する放射線照射などによる免疫のコントロールを行い,抗原に対する反応を高めるなどの方法を検討し,モデル作成の再現性を確立し,運動負荷の影響や,運動の種類による影響の違いについて検討を継続する.
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