2008 Fiscal Year Annual Research Report
視覚障害者用ナビゲーションシステムの3次元音響対話型インタフェースに関する研究
Project/Area Number |
19700476
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Research Institution | Kanagawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
高尾 秀伸 Kanagawa Institute of Technology, 創造工学部, 准教授 (60329307)
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Keywords | ユーザインタフェース / バーチャルリアリティ / 認知科学 / 福祉工学 |
Research Abstract |
平成12年, 交通バリアフリー法の施行により, 視覚障害者の外出機会の増加が期待されている. しかし, 従来的な点字表示や触地図のみでは空間認知が不十分で道に迷いやすいと考えられる. RFID技術などの発達により, 視覚障害者のナビゲーション技術の開発研究が従前に比して進歩してきた. 一方で, 案内中のシステムの対話操作や行き先設定などの操作設定に用いる対話型インタフェースの検討はまだほとんど行われていない, そこで, 本研究では, 視覚障害者がナビーションシステムの対話操作や操作設定をストレスなく行うことが可能なユーザインタフェース(UI)の開発を目指す. 具体的には, これまで基礎研究を蓄積して効果が明らかになった3次元音響インタフェースを応用したUIを構築する. そして, 実空間における被験者実験を行うことで, ユーザフレンドリなUIの設計指針を導出することを目的とする. 本年度は、昨年度開発に成功した基本システムにインタフェースの実装を行う研究を行った. 同時に, 経路誘導機能の向上を図った. 具体的には測位精度の向上および, 最短経路探索問題を利用した経路選択機能の実装を行った. さらに, 視覚障害者を被験者としてユーザビリティテストを行った. ただし、本研究では、対話型インタフェース方式設計のため、実験室における、新インタフェースの設計指針導出実験を優先的に行った。被験者は神奈川県下の盲学校. 視覚障害者協会などによる協力体制のもとに募集された. その結果, トータルシステムとしての実証評価まではいたらなかったが、視覚障害者用歩行ナビゲーションシステムにおけるユーザフレンドリな3次元音響インタフェースの設計指針の一端を導出することができた.
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