2007 Fiscal Year Annual Research Report
温熱的快・不快感に関与する要因を探る-体力・自律性体温調節能に着目して-
Project/Area Number |
19700483
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Research Institution | Dokkyo University |
Principal Investigator |
依田 珠江 Dokkyo University, 国際教養学部, 専任講師 (40348818)
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Keywords | 温熱的快・不快感 / 自律性調節 / 行動性調節 / 体力 / 体温 |
Research Abstract |
地球温暖化や都市部のヒートアイランド現象、熱中症などの問題はわれわれの生活に温度環境の変化が影響を及ぼし始めていることを示している。こうした温度変化に対して体温を一定に保つために体温調節反応が重要な役割を果たしている。特に温度に関係した感覚(温熱的感覚)は行動性体温調節を開始するきっかけとなる。本研究では行動性体温調節の原動力である『温熱的快・不快感』と自律性体温調節の効果器反応の関係とそれに影響を及ぼす要因を明らかにすることを目的として、本年度は自律性体温調節反応と温熱的快・不快感の関係の検討を行った。健康な成人男性を被験者として、(1)暑熱負荷実験(環境温を29度の温熱的中性域で30分安静にしてから60分かけて35度に上昇させその後60分暴露)と(2)寒冷負荷実験(31度で30分安静に、その後60分で22度まで低下させその後60分暴露)の2条件のプロトコールで基礎データの収集を試みた。自律性調節反応である皮膚血管運動を表す皮膚血流量は暑熱条件、寒冷条件とも環境温が変化すると変動し、寒冷条件下では特に手指の皮膚血流量が22度で一定になった後で安静時に比べ著しく低下した。環境温が暑熱条件下での発汗反応も環境温が35度に達する前後になって見られた。一方、温度感覚および温熱的快・不快感は環境温の上昇あるいは低下に伴ってすばやく変化した。さらに今後は温熱的感覚と自律性反応の関係が体力や年齢などによる影響について検討する予定である。
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Research Products
(1 results)