2007 Fiscal Year Annual Research Report
軽重量反動トレーニングが疾走パフォーマンスに与える影響〜腱組織の強化に着目して〜
Project/Area Number |
19700505
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Research Institution | International Budo University |
Principal Investigator |
眞鍋 芳明 International Budo University, 国際武道大学, 助教 (50406675)
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Keywords | 体力トレーニング / スクワット |
Research Abstract |
本研究の目的は,これまでのレジスタンストレーニングで多用されてきた高重量負荷を用いず比較的軽めの重量を用い,筋腱複合体が伸張された状態で力を発揮することで,腱組織に瞬間的なメカニカルストレスを加えるトレーニングプロトコルの効果を検証することである. 1,被検者:一般大学生12名および日常からトレーニングを行っている大学生競技者8名. 2,方法:種目はスクワットを採用し,軽重量反動型,最大筋力向上型,そして低速で行う筋肥大型の3種類のプロトコルによって実施する. 3測定および分析項目:トレーニング期間は6〜8週間とし,その前後にMRI画像を用いた身体測定および運動パフォーマンステストを行う.運動パフォーマンステストは等速性筋力の他に,腱組織の役割が非常に重要とされるCounter movement jumpおよびDrop jump, 30mスプリントを用いた. 4,結果:筋肥大型においては筋肥大が確認されたものの,運動パフォーマンスは向上しなかった.最大筋力向上型および軽重量反動型においては,身体組成においては変化が認められなかったが,跳躍および30m疾走パフォーマンスの向上が認められた. 本研究において軽重量反動トレーニングを実施した被検者は,日常からトレーニングを行っている競技者であり,他群の被検者である一般大学生よりもトレーナビリティは低いことが考えられる.それにも関わらず,運動パフォーマンス向上が認められたことは興味深い.軽重量反動トレーニングは,伸張性収縮による負荷により,腱組織に強大なメカニカルストレスが加えることができる.その結果として,腱組織の持つ弾性要素が非常に重要な跳躍および疾走パフォーマンスが向上したと考えられる. 本研究で得られた成果は,短距離および跳躍競技パフォーマンス向上に対して,非常に効果的なレジスタンストレーニングプロトコルの提供を約束するものである.
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Research Products
(2 results)