2007 Fiscal Year Annual Research Report
グローバル化するバスケットボール界のスポーツ労働移住
Project/Area Number |
19700514
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Research Institution | Asai Gakuen College |
Principal Investigator |
千葉 直樹 Asai Gakuen College, 人間総合学科, 准教授 (20389662)
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Keywords | スポーツ / バスケットボール / グローバル化 / NBA / bjリーグ / 社会学 / 国際移動 / 移民 |
Research Abstract |
平成19年度は、バスケットボール界のグローバル化の影響を調べるために、日本とアメリカの一流バスケットボールリーグにおける外国出身選手の比率について調べた。また、NBAのグローバル化戦略を調べるために、NBAコミッショナーのデビット・スターン氏と2月にインタビュー調査を行った。調査の結果は、平成20年度以降に公表する予定である。 NBAは、1980年代までアメリカ出身の選手で占められていた。しかし、その後、増加する傾向にあり、NBAの外国出身選手数は、2001年4月の29カ国45名から2007年12月の30カ国77名へ増えた。 バスケットボール日本リーグ(JBL)は、1997年シーズンに1部12チームで構成されていた。その後、相次ぐ企業チームの撤退とbjリーグの誕生に伴い、2007年の時点で1部8チームに減少していた。この10年間で総選手数は、158名から116名に減少したことに伴い、外国出身選手の比率は24.7%から18.1%に減少した。一方で、2005年にbjリーグは、日本初のプロバスケットボール・リーグとして誕生した。初年度は6チームで始まったが、2007年には10チームに増えた。bjリーグにみる外国出身選手の比率は、2005年の31.9%から2007年の39.2%へと増加した。このリーグは外国人選手枠を規定していないので、JBLに比べて外国出身選手の比率が高く、2007年には6カ国47名の外国出身選手を含んでいた。 bjリーグの誕生は、日本における一流バスケットボール選手の需要を高める結果となった。bjリーグの運営形態はNBAを模倣した内容であり、外国人枠を規定していないことから、グローバル化に対応した内容であるといえる。したがって、bjリーグの誕生は、日本バスケットボール界のグローバル化の動きと結びつくといえるだろう。
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