2009 Fiscal Year Annual Research Report
子どものレジリエンス向上に及ぼすスポーツ活動の効果
Project/Area Number |
19700515
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Research Institution | Niigata Women's College |
Principal Investigator |
渋倉 崇行 新潟県立大学, 人間生活学部, 講師 (30288253)
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Keywords | レジリエンス / スポーツ / 子ども / 量的研究 / 質的研究 |
Research Abstract |
本研究の目的は,子どものレジリエンス(resilience)向上に及ぼすスポーツ活動の効果を理論的に検討することであった.そのため,本年度は中学や高校時に部活動に所属していた経験のある大学生91名(中学運動部24名,中学文化部10名,高校運動部32名,高校文化部25名)を対象に記述式の質問紙調査を行った.具体的な研究目的としては,部活動で経験した苦労や困難の経験,それを乗り越える原動力,その結果としての成長感について質問し,(1)レジリエンスを育む機会,(2)レジリエンスの要素,(3)ストレス体験による成長感等について理解することであった.なお,本研究では,運動部員と文化部員に分けて検討を行った.調査対象者による自由記述からは,以下のような回答が得られた.運動部で経験した苦労や困難の経験としては,「試合での敗戦」「競技力の未熟さ」「怪我」「仲間との不和」等が,苦労や困難を乗り越える原動力としては,「指導者からの助言」「仲間の存在」「自分の可能性を信じること」「問題解決の技能」等が,そして,苦労や困難を乗り越えることによる成長としては,「困難に負けない強い気持ち」「心の強さ」「周囲への感謝の気持ち」「広い視野を持てる」等があがった.今後,これらのデータを質的研究法を用いて詳細に分析することにより,スポーツ活動経験とレジリエンスの向上との関連性について検討を深めていく.
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Research Products
(2 results)