2007 Fiscal Year Annual Research Report
スキージャンプ競技における技術獲得の効率化:踏切動作に着目して
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19700517
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Research Institution | Yuge National College of Maritime Technology |
Principal Investigator |
水崎 一良 Yuge National College of Maritime Technology, 総合教育科, 准教授 (00403600)
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Keywords | スポーツ工学 / バイオメカニクス / スキージャンプ / 感覚 / 技術指導 |
Research Abstract |
申請者は,スキージャンプ競技のジュニアおよびシニア選手を対象として,足圧分布計測システムを用いたシミュレーショントレーニングに取り組んでいる。この装置は,選手の足底の加圧感覚と実際に地面を踏む際の圧力中心点(COP:Center of Pressure)の位置およびその移動を定量的かつ継続的に解析でき,得られた情報を選手および指導者への視覚的・即時的なフィードバックを可能にする。これまでのトレーニングは,選手および指導者から肯定的な評価を得ているが,踏切動作の開始を選手のタイミングで行っていた。 本研究では,新たに選手・指導者が動作の「タイミング」を視覚的に捉え共有するために,「実ジャンプの映像」を利用し,トレーニングの効率化を図ることを第1の目的とした。また,足圧分布計測装置によるシミュレーショントレーニングと並行して3次元動作解析を行い,ジュニアおよびシニア選手における踏切動作の技術分析を行い,技術獲得過程について検討し,指導・トレーニング時の基礎資料を得ることを第2の目的とした。 今年度は,第1の目的の取り組みとして,スキージャンプシーズン(2008年3月)に,シニア選手3名を対象として,足圧分布計測システムを用いた踏切動作のシミュレーショントレーニングを実施した。その結果,足圧分布,助走および踏切時の姿勢,足底の加圧感覚ともに,選手間で差異が認められた。これらの差異をバイオメカニクス的観点より検討したところ,優れた競技成績を持つ選手に明らかな合理性が認められた。身体感覚がスキージャンプ技術およびそのパフォーマンスに反映するのは確かであるので,今後この実験装置で得られる資料の活用は重要であると考える。
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Research Products
(1 results)