2008 Fiscal Year Annual Research Report
カルニチンの長期投与効果-カルニチン欠乏マウスを用いたエネルギー産生機構の検討-
Project/Area Number |
19700523
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Research Institution | National Institute of Fitness and Sports in Kanoya |
Principal Investigator |
吉田 剛一郎 National Institute of Fitness and Sports in Kanoya, 体育学部, 准教授 (10274870)
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Keywords | エネルギー産生 / カルニチン / 脂肪酸代謝 / JVSマウス / 絶食 |
Research Abstract |
全身的にカルニチンを欠損するJVSマウスに絶食を施すと、暗期活動期における自発行動量と酸素摂取量は野生型およびヘテロ接合体マウスと比較して著しく低下する。絶食JVSマウスにカルニチンの腹腔内1回投与を行うと、血中や組織におけるカルニチンレベルが元の低いレベルに復した後もエネルギー源としての脂肪の利用は増し、自発行動量と酸素摂取量は増加する。エネルギー産生の亢進は、自発行動量等増加の要因の一つと考えるが、そのメカニズムは不明であるので詳細について検討を加えた。エネルギーセンサーであるAMP kinaseの上流にあり交感神経系を刺激し脂肪酸代謝系を賦活化する5-Aminoimidazole-4-carboxamide-1-beta-D-ribofhranoside(AICAR)の投与を行い、自発行動量、酸素摂取量におよぼす影響を検討した。AICAR投与量は前年度から検討しているが、糖代謝におよぼす影響が大きすぎ低血糖状態にあるJVSマウスに適用することは困難と判断した。したがって、前年度検討を行った呼気中^<14>C-CO_2発生量を指標とした絶食条件下のin vivoにおける脂肪酸代謝評価法を用い、カルニチン投与による脂肪酸代謝亢進を認めたJVSマウスでのAMP Kinaseの活性測定を試みた。しかしながら、再現性に問題を生じ安定した測定結果が得られなかった。そこで、交感神経系の上流に位置するとされるレプチンのレベルを測定したところ、脂肪組織、血中ともに絶食JVSマウスで変化を示すことが明らかになった。
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