2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19700526
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
工藤 大介 Juntendo University, 医学部, 助教 (50348950)
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Keywords | スポーツビジョン / 動体視力 / 眼優位性 / 眼球運動 |
Research Abstract |
先行研究において我々は、横方向動体視力(DVA)と非優位眼の水平方向眼球運動量が有意に相関すること、スポーツビジョンに眼優位性が影響する可能性があることを示した。本年度は、まず健康ボランティア24名を被験者とし、眼優位性とスポーツビジョン8項目の検査及び近見反応との関連を検討した。眼優位性の定量化には北里式眼優位性定量チャートを用い、近見反応の計測にはトライイリス(浜松フォトニクス)を用いた。その結果、眼優位性が強い程、優位眼の水平方向の眼球運動量が小さくなる傾向が認められた。このことは、強い眼優位性が、スポーツビジョンに対して負の影響を与える可能性を示唆している。次に、主観的な報告に基づくDVAと実際の横方向の眼球運動の関係を定量的に明らかにすることを目的としてDVA測定時の眼球運動を同時計測することを試みた。眼球運動計測には、精密眼球運動測定装置であるEyeLink1000(SRresearch社;カナダ)をDVA測定装置(Hl-10;Kowa社;日本)に取り付けて用いた。これまでに29名の被験者から計測を行い、Matlabを使った解析用ソフトを自作して定量的な解析を始めた。横方向に移動するランドルト環と視線位置の間の相対距離と相対速度の2次元プロットを用いた解析を行う準備を進めた。来年度はこの定量解析法を完成して、優位眼と非優位眼の比較などを多数の被験者で行う予定である。
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