2009 Fiscal Year Annual Research Report
百歳超高齢者の身体的、体力医学的特性と健康に関する研究
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19700544
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
荒川 雅志 University of the Ryukyus, 観光産業科学部, 准教授 (70423738)
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Keywords | 百歳者 / 睡眠 / ライフスタイル / 循環器系疾患 / 疫学 |
Research Abstract |
県および申請者と共同による沖縄新百歳者健康疫学調査ベースラインデータから統合分析を実施し、体力医学的特性、循環器系疾患とライフスタイル、睡眠との関連について多変量ロジスティック回帰分析を昨年度に引き続き実施した。統合分析総数は1,783名、百歳者の睡眠と循環器系疾患、ADLとライフスタイルに関する解析では、睡眠障害型別有症率は入眠障害(DIS)が24.9%と最も多く百歳者の4人に1人、次いで早朝覚醒(EMA)16.2%、熟眠障害(SIS)13.2%の順であった(有効分析数678名)。睡眠障害と循環器系疾患が百歳者においてなお関連があるかを検討した多変量ロジスティック回帰分析では、高血圧既往と入眠障害との間に有意な正の関連を認めた(オッズ比: 1.73、95%CI : 1.07-2.79)。ライフスタイルとの関連では、家庭内ではほぼ不自由なく動き活動する、隣近所にはひとりで出かけ社会的接触を多く持つなど、日常生活活動度の高い高齢者ほど入眠障害が少なく、睡眠に影響する因子にアクティブなライフスタイルが関与していることが百歳者研究から明らかになった。体力医学検査では欠損値が多く、統計的に有効な例数を確保することが困難であり、負担なく測定評価可能な機器の採択や測定法の工夫が課題とされた。居住背景、遺伝的背景において均質な集団で評価した本研究より、百歳者のライフスタイル特性、百歳者における睡眠状況を初めて明らかにし、百歳者においてなお循環器系疾患との関連が見出されることが示唆された。
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Research Products
(2 results)