2008 Fiscal Year Annual Research Report
リーダーシップ育成の観点に基づく生涯にわたる「生活改善」実践力の構築
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19700560
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
渡瀬 典子 Iwate University, 教育学部, 准教授 (90333749)
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Keywords | 家庭科教育 / 生活改善 / リーダーシップ / 婦人雑誌 |
Research Abstract |
本研究課題は、1、大正期から現在までの「生活改善」に関わる実践活動の整理、2、学校教育における「生活改善」に関わる教育目標・内容の検討、3、中高齢期におけるTL育成システムの基礎調査、4、学校教育と(地域)社会との連携システムの検討、から「日本型生活改善運動」の特徴とTL(transfbmative leadership)理論との関連、家政教育・家庭科教育を中心とする「個木・家族・地域社会のwell-being向上」を目指す取組みについて検討をしてきた。 平成20年度は上述の1について19年度に収集した資料の一部をもとに、昭和期における生活改善活動の事例分析を行った。「生活改善」への取り組みは1950年代から60年代にかけてピークを迎えるとともに60年代後半には、その実践状況や内容が変質していく。このことについて、口頭発表(日本家政学会)と論文(岩手大学生涯学習論集)で報告をした。今年度は、雑誌分析を中心に検討を進めた。 上述2の学校教育(とくに家庭科教育)に関わる部分については、アメリカの改訂版「家庭科ナショナルスタンダード」との比較をもとに「リーダーシップ育成」を視点として、新学制以降の当該概念の変容・特徴を検討し、成果の一部を日本家庭科教育学会で報告した。そのほか、生徒に身につけてほしい「これからの社会に必要とされる能力」と家庭科教育との関係に焦点を当て、カナダのサスカトゥーンで開催されたシンポジウムで報告をした。 上述3の中高齢期の社会参加活動については、平成20年度は主に関連資料の収集を中心に対象の絞り込みを行った。
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