2010 Fiscal Year Annual Research Report
リーダーシップ育成の観点に基づく生涯にわたる「生活改善」実践力の構築
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19700560
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
渡瀬 典子 岩手大学, 教育学部, 准教授 (90333749)
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Keywords | 家庭科教育 / リーダーシップ / 生活改善 / ライフスタイル |
Research Abstract |
1本研究課題は学校教育及び社会教育における「リーダーシップ育成」について、近現代における日本及び北米の「生活改善(運動)」の系譜を縦軸に置き、検討してきた。研究の構成は【研究1】大正期から現在までの「生活改善」に関わる実践活動の整理、【研究2】学校教育における「生活改善」に関わる教育目標・内容の検討、【研究3】中高齢期におけるTL育成システムの基礎調査、【研究4】学校教育と(地域)社会との連携システムの検討、である。 研究1については、雑誌分析をもとに「生活改善」の啓蒙、"因習、旧習"の排除が近現代でどのように展開されたかを分析した(投稿準備中)。"因習、旧習"とされていた生活行為の一部は、20世紀後半に再び再評価される様子も見られ、この結果はライフスタイルの多様性を近年、認容する流れにあるものと考えられる。次に、研究2では、「生活改善」の具体を捉えるために、平成22年度は「(学校教育で)身につけるべき縫製能力」をはじめとする生活技術力の分析を行った。ここでは、学校で学んだ生活技術を日常における"生活改善"の場で活用されているかに注目し、検討をした。「生活改善」に関わる学習内容は問題解決学習でアプローチされてきたが、これらの状況について、北米との比較をもとに考察し、論文化した。研究3では、「高齢者の生きがいと健康づくり推進事業」を対象として、この事業の中で理想像とする「シニアリーダー」像の特徴を分析した。また、研究4については、岩手県内の小学校における、学校と地域との連携事例の調査、高等学校における事例の収集と分析を実施した。
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