2007 Fiscal Year Annual Research Report
ユニフォームによる企業活動の活性化-ビジュアルツ-ルとしてのユニフォームの活用-
Project/Area Number |
19700564
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Research Institution | Bunka Women's University |
Principal Investigator |
熊谷 伸子 Bunka Women's University, 服装学部, 准教授 (80328898)
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Keywords | ユニフォーム / 企業 / 女子大学生 / 消費者 / 顧客志向 / ブランド力 / 実態調査 / サービス業 |
Research Abstract |
ユニフォームがもたらす機能を、実用的機能および社会・心理的機能から明らかにしようとするのが本研究の目的である。すなわち、ユニフォームが顧客志向の業態において果す機能を分析し、それを積極的要因として活用できるシステムを構築しようとするものである。本年度は、企業の消費者に対するメッセージの呈示がユニフォームを通して行なわれている実態の解明を主たる目的とした。方法としては、2007年7〜12月にかけて、コンビニ業界、カフェ業界を対象として、ユニフォームの実態調査を実施した。また、ユニフォームを記億している企業を2007年10月に関東圏に在住する女子大学生186名を対象に質問紙による集合調査を実施した。その結果、多数の店舗を構え更に24時間営業等で、消費者に近い存在であるコンビニエンス業界においては、コンビニのテーマカラーを取り入れるなどユニフォームに自社の特性を持たせ他店との差別化を図っているところが多くみられた。一方、カフェ業界においては、エプロンのみを支給している店舗が多く見られ、店舗同士というよりは、従業員同士の差別化を重視している傾向が認められた。すなわち、従業員もお店の雰囲気作りを担う存在であるとして、個人の裁量に任せた着用を許可してユニフォームを着用させているところが多くなっていた。また、ユニフォームを記憶している企業としては、マクドナルド、スターバックスコーヒー、セブンイレブン、ローソンが上位を占めていた。業界別では、コンビニエンスストア28.2%、カフェ19.2%、ファーストフード16.9%となり、身近であり利便性を追求している業界のユニフォームが消費者に最も印象付けていることが確認された。以上を取り纏めると、ユニフォームは企業に対して他店との差別化を図るツール、またPR戦略の有効なツールをも担い、企業のブランド力を高める効果を有していることが確認された。
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