2007 Fiscal Year Annual Research Report
高齢社会における自然環境保全活動支援システムの構築とコミュニティ形成に関する研究
Project/Area Number |
19700568
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Research Institution | Osaka Junior College of Social Health and Welfare |
Principal Investigator |
辻本 乃理子 Osaka Junior College of Social Health and Welfare, 介護福祉学科, 講師 (00435314)
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Keywords | 環境政策 / 自然環境保全 / 活動支援 / コミュニティ / 高齢者 |
Research Abstract |
本研究は、高齢者の社会参加とコミュニティ形成のあり方を地域の自然環境保全と持続可能性に注目することにより、高齢社会における自然環境保全活動支援システムの構築とコミュニティ形成を目指すものである。この目的にもとづき平成19年度は、資料および情報収集を行い、基礎的資料を充実させることを中心に研究を進めた。 まず、日本国内における自然環境指導者養成講座と運営組織の実態調査としてシニア自然大学に対しヒアリング調査を実施した。シニア自然大学に対しては平成10年度、11年度と調査研究を実施している。本研究初年度にあたる平成19年度の研究対象とすることで運営組織と講座修了生の経年変化、その後の活動状況が把握できるとともに、成功点と問題点が明確になる。自然環境に関するリーダー養成のための1講座としてスタートしたシニア自然大学であったが、現在はNPO法人として活動を開始し5年目が経過した。安定した収入と事業実績を持ち、多くの講座修了生を排出、前回調査当時と比較し増加した修了生は地域でさまざまな社会貢献を行っていることが確認できた。シニア自然大学の事例は高齢者の社会参加と地域の自然環境保全への活動を行う組織の成功事例として評価できるものであることが確認できた。 講座修了生への実態調査および意向調査を実施する予定であったが、ヒアリング中に調査項目等再考が必要であることが明らかになったため、本年度の調査は見送った。しかし、シニア自然大学より本研究に対し研究意義など大変理解を示していただけ、組織として全面的に協力をしていただけるとの回答をいただけたことは、今後の調査研究を進めるにあたって大きな成果であった。 また、本年度分析用機材および現地調査時に必要な機器等を整備できたことは、今まで実施できなかった調査・分析方法を取り入れることを可能にした。
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