2008 Fiscal Year Annual Research Report
生活習慣に関するライフスタイルと体組成および運動機能との関係
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19700569
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
田口 孝行 Saitama Prefectural University, 保健医療福祉学部, 講師 (20305428)
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Keywords | ライフスタイル / 体組成 / 運動機能 / メタボリックシンドローム |
Research Abstract |
目的 : 本研究では、ライフスタイルに関連する事項として特に運動機能、食行動、健康関連QOLをとりあげ、メタボリックシンドロームに該当する者の特徴を多面的にとらえ、これらの側面における関連性を明らかにすることを目的とした。対象者 : 対象は公募にて協力の得られた97名(40歳代 : 57名、50歳代 : 29名、60歳代 : 9名であった。方法 : 健康診断結果から腹位、BMI、血糖、中性脂肪、HDLコレステロール、血圧、喫煙歴を調査した。運動機能測定では握力、片足立位保持時間、反復起立着座、Timed Up & Go(TUG)、5m歩行時間、3分間歩行距離を測定した。健康関連QOLについての調査ではSF-36を使用した。分析方法 : 保健指導対象者に該当する群(以下保健指導対象者群)と該当しない群(以下非該当者群)に分類し、各測定項目における両群間の差を検定した。また、運動機能と食行動については両群における測定項目ごとの相関関係を分析した。成果 : 保健指導対象者の選定基準に該当した者は(保健指導対象者群)30名(男性25名、女性5名)であった。保健指導対象者に該当する女性が少なかったため、分析は男性のみで行った。握力体重比・CS-30・開眼片足立位保持時間・TUG・3分間歩行距離において保健指導対象者群と非該当者群間に有意差が認められた(p<0.05)。体質に関する知識、食動機、空腹・満腹感覚、総合計において保健指導対象者群と非該当者群間に有意差が認められた(p<0.05)。また、運動機能測定において、非該当者群ではCS-30(下肢筋力)と5m歩行時間・TUG・3分間歩行距離に有意な相関関係が認められた(p<0.05)が、保健指導対象者群ではこれらの間に有意な相関関係は認められなかった。食行動については、保健指導対象者群で食動機と他の項目すべてに有意な相関関係が認められた。これらのことから、運動機能については、通常は筋力と歩行能力が相関関係にあるが、保健指導対象者群では相関関係がないため、運動に関して負担を強いていることが推測された。また、食行動の改善指導に関しては、食動機のズレを改善させることが、他の食行動の改善につながる可能性が示唆された。
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Research Products
(1 results)