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2007 Fiscal Year Annual Research Report

ビタミンC由来の活性酸素がパンの品質を改良する

Research Project

Project/Area Number 19700584
Research InstitutionShukugawa Gakuin College

Principal Investigator

宮本 有香  Shukugawa Gakuin College, 家政学科, 助教 (70399252)

Keywords食品 / 蛋白質 / ビタミンC / 活性酸素 / チイルラジカル
Research Abstract

ビタミンC(アスコルビン酸(AsA))のドウ品質改良効果は、AsA由来のスーパーオキシドアニオンラジカル(O_2^-)が、タンパク質上にチイルラジカル(S・)を発生させ、その結果、ドウ中でSS架橋形成が促進されることで生じることを、(1)小麦タンパク質および(2)小麦由来グルタミンペプチド(GP-1)を用いて証明しようとした。強力粉にAsAおよびO_2^-により発色する試薬(nitroblue tetrazolium chloride)を加えてドウを調製したところ発色が見られた。また、ミキソグラフによりドウ調製中の硬粘度変化を追跡したところ、AsAを添加したドウは無添加のものに比べ、デベロップタイムおよび混合耐性が改善された。O_2^-のスカベンジャーであるtironの共存は、このAsAの改良効果をキャンセルした。このことは、AsA添加によるドウの品質改良にはAsAから発生したO_2^-が関与していることが示された。次に、GP-1を用い、AsA添加によりSS結合重合体形成促進が認められるか否かTris-Tricine SDS-PAGE法により検討したところ、濃縮ゲルにも入りきらないほどの巨大なSS結合重合体の形成が観察された。と同時に、この重合化も02-によることをtironの添加効果により認めた。また、電子スピン共鳴法にてGP-1に対するO_2^-の効果を検討したところ、S・特有の1:2:2:1比で分裂した4本シグナルが認められ、その発生はO_2^-スカベンジャーであるスーパーオキシドディスムターゼにより抑えられた。このことは、GP-1が小麦タンパク質由来ペプチドであることから、小麦タンパク質上でも起こる可能性が考えられた。以上の結果から、パンドウの品質改良効果は、AsAに由来するO_2^-がタンパク質上にS・を発生させる機構でももたらされることが示唆された。

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Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

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