2007 Fiscal Year Annual Research Report
セサミノールの生活習慣病予防効果ならびにその吸収メカニズムの解析
Project/Area Number |
19700590
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
西園 祥子 University of Miyazaki, 産学連携センター, 准教授 (40336970)
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Keywords | セサミノール / セサミノールグルコシド / 排泄率 / 血清コレステロール |
Research Abstract |
セサミノールは、ゴマに含まれるリグナンの一つであり、ゴマの持つ高血圧や高脂血症、糖尿病などの生活習慣病に対する予防効果の有効成分の一つと考えられている。ゴマ中のセサミノールの大部分は、配糖体であるセサミノールグルコシドとして存在しているが、セサミノールおよびセサミノールグルコシドの脂質代謝調節作用に関する報告は見あたらない。本研究では、セサミノールおよびセサミノールグルコシドの吸収および脂質代謝に及ぼす影響について検討した。 4週齢雄のSprague Dawleyラットに、200mg/kg飼料のセサミノールまたはセサミノールと等モルの462.7mg/kg飼料のセサミノールグルコシドを含む食餌を調製し、4週間与えた。その結果、血清コレステロール濃度は、コントロール群に比べてセサミノール摂食群で低い傾向を示した。一方、セサミノールグルコシド摂食は、血清コレステロール濃度に影響しなかった。血清トリグリセリド、リン脂質およびグルコース濃度ならびに肝臓脂質濃度に、セサミノールおよびセサミノールグルコシド摂食の影響は認められなかった。糞中のセサミノールおよびセサミノールグルコシド量を、HPLCを用いて測定したところ、コントロール群およびセサミノール群では、セサミノール、セサミノールグルコシドならびにその他のピークは検出されなかった。セサミノールグルコシド群では、6.7%の排泄率に相当するセサミノールグルコシドが検出されたが、セサミノールおよびその他のピークは検出されなかった。 以上の結果から、セサミノールグルコシドの一部は、修飾されずにそのまま排泄される可能性が示唆された。
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