2007 Fiscal Year Annual Research Report
胃切除術後患者の低栄養を予防する栄養管理方法の開発
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19700600
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
岩澤 亜希子 Japan Women's University, 家政学部, 助手 (70434149)
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Keywords | 胃切除後症候群 / 栄養障害 / 栄養管理 / 栄養アセスメント / 栄養指導 |
Research Abstract |
胃切除患者の中には消化管ホルモン分泌障害、消化吸収障害による慢性の栄養障害が生じ、食事量の低下、体重減少、イレウス、下痢症、ダンピングなどの「胃切除後症候群」のため、日常生活におけるQOLが大きく損なわれる症例がみられる。そこで、本研究者が実施し、全国の日本消化器外科学会認定245病院から回答を得た「胃切除患者に対する栄養管理と患者教育の取り組み実態」のアンケート調査結果を基に、胃切除患者への介入指導プログラムを検討した。胃切除患者に対する栄養アセスメントで最低限必要な項目は、「身長」、「体重」、「体重減少率」、「アルブミン」、「食欲不振の有無」、「腹部症状(悪心・嘔吐・腹痛・下痢)の有無」であった。栄養管理内容では、「食事摂取量」を確認して「必要エネルギー量」、「必要たんぱく質量」を算出し、「個人対応による献立の調整」について実施するほか、「患者訪問」や「NSTへの参加」を行うだけでなく、「カンファランスへの参加」や「治療方針の確認」が必要であった。栄養指導においては、胃切除患者は食事量や食事内容の具体的な目安や方法に関する情報を必要としており、「ダンピング症候群」、「分割食」、「消化の良い食品の選択」の説明だけでなく、これらに関連する「食事形態」、「食事量」、「切除範囲による食事のすすめ方」、「食品構成の提示」、「必要エネルギー量」も含めた、患者個々に合わせた食事の食べ方や食品の選び方、食事量を中心に栄養指導を展開することが必要であることが分かった。そして、これらの内容を総括して、介入指導プログラムを作成した。
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