2008 Fiscal Year Annual Research Report
辛味成分イソチオシアネートとメタボリックシンドローム:血管平滑筋細胞への影響
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19700610
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Research Institution | Nakamura Gakuen University Junior College |
Principal Investigator |
長光 博史 Nakamura Gakuen University Junior College, 食物栄養学科, 助手 (20333271)
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Keywords | 血管平滑筋 / 循環器 / イソチオシアネート / AITC / BITC / PEITC |
Research Abstract |
具体的内容、意義、重要性等 アブラナ科植物の有用成分であるイソチオシアネート(AITC, BITC, PEITC)による循環器機能の改善効果、特に血管平滑筋細胞への効果を検討することを目的とする。昨年度はイソチオシアネート添加により、Fetal Calf Serumによるマウス血管平滑筋細胞の増殖抑制効果およびAITCによるアポトーシス誘導を示唆する結果を得た。今年度は血管平滑筋細胞に対して増殖促進効果が報告されているPDGF(10ng/ml)およびAng II(100nM)による効果への影響を解析した。これらの増殖因子にイソチオシアネートを同時添加することで増殖阻害効果が認められるか検討した。WST-1を用いた解析では、各イソチオシアネートとも濃度依存的な増殖抑制効果が認められた。イソチオシアネートによるこの機構を明らかにするため、同化合物存在下で発現の変動する遺伝子探索を試みRT-PCRを行った。特にシグナル伝達・細胞周期および循環器疾患との関連が着目されている肥満細胞関連遺伝子に絞り、これらの転写量の変動について検討した。その結果、BITC投与によりp21^<cip1>転写が増加する結果が得られ、細胞周期関連因子との接点が示唆された。今後はウェスタンブロットによりタンパク質レベルで解析する必要がある。また、イソチオシアネート添加により発現の変動するタンパク質の同定を試み、二次元電気泳動による網羅的解析を試みたが明瞭な結果が得られなかった。
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