2008 Fiscal Year Annual Research Report
高等教育における情報リテラシー格差是正に資する研究
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19700613
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
加納 寛子 Yamagata University, 学術情報基盤センター, 准教授 (70369601)
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Keywords | 高等学校普通科情報 / 学習指導要領 / オークション詐欺 / ワンクリック詐欺 / 大学生 / コンピュータ |
Research Abstract |
高等学校普通科情報の学習指導要領で定められている学習内容を、大学1年生がどれぐらい学習してきたのか、学生526名にたいし、アンケート調査を行った。その結果、時間がかけられていたベスト3の学習内容は、「コンピュータによる情報の統合」「コンピュータにおける情報の処理」「情報伝達の工夫」であった。いずれも1時間以上の平均である。コンピュータの機能や仕組み、ソフトウェア、情報通信ネットワークについて多少は学んできているようであった。一方ワースト3は、「問題解決における手順とコンピュータの活用」「情報の収集・発信における問題点」「情報の公開・保護と個人の責任」であった。問題解決のために情報を活用することは、情報社会で最も重要な学習内容であるにもかかわらず、いずれも年間30分も学習されていないことがわかった。その一方で、高等学校の学習指導要領では定められていないタイピング練習、ワープロ検定の模擬テストの訓練、表計算ソフトの扱い方、プレゼンテーションソフトの使い方には、かなりの時間が割かれていることがわかった。 また、家庭における情報教育に関しては、約半数216名の家庭では、パソコン使用のルールを家庭で決めていた。オークション詐欺、ワンクリック詐欺の被害にあったか否かと、家庭にルールがあったかどうかx^2乗検定で調べたところ、家庭にルールがあった人は、被害に遭っていないが、被害に遭っている者の家庭にはルールがなかった。
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