2008 Fiscal Year Annual Research Report
森林の機能に対する理解が環境配慮意識・行動の形成に及ぼす影響に関する研究
Project/Area Number |
19700614
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山本 清龍 The University of Tokyo, 大学院・農学生命科学研究科, 助教 (50323473)
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Keywords | 科学教育 / 環境教育 / 森林 / 機能 / 環境配慮意識 / 環境配慮行動 / 都市域 / 森林域 |
Research Abstract |
日常における森林に関わる学習機会の多寡を考慮して、学習機会が少ないと考えられる「都市域」と学習機会が多いと考えられる「森林域」の軸によって評価し、東京都文京区、山梨県南部町、山梨県山中湖村を研究対象候補地として選出した上で、行政機関や教育機関から協力を得ることができた南部町と山中湖村の小中学校において、子どもたちを対象とする森林教育プログラムを実施し、とくに南部町においてはプログラムの前後での子どもたちの意識変化について把握した。また、子どもたちの環境配慮行動に対しては保護者の意識や志向が強く影響を及ぼすと考えられることから、教育委員会等の関係機関から協力を得ることができた静岡県南伊豆町において小中学生の保護者の意識を把握した。南部町では中学1年生の2クラス58名を対象として、土砂流出防止機能に関する実験や水の浸透能実験を中心として約3時問の森林教育プログラムを実施し、その前後の意識の変化を把握した結果、事後において地球環境保全機能に関する理解が向上し、木を伐ることに対するマイナスのイメージが減少してプラスのイメージが増加した。一方、南伊豆町では小中学生の保護者418人にアンケートを実施し、74%にあたる310人から回答を得た。その結果、地域の自然環境に対する関心や危機感、地域環境の保全に対する責任感・役割感が強くなればなるほど、自然体験への志向が強くなっていた。以上を総括すると、森林の機能に対する理解が深まると、木を伐ることなど自然への関わり方に対する正しい理解が促進されること、自然環境の現状に対する認識によって行動が生起すること、から森林の機能に対する理解が適正な行動へと誘導できる可能性が示唆された。
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Research Products
(3 results)