2008 Fiscal Year Annual Research Report
理科教員の質的向上を図る自然環境コミュニケーション能力育成プログラムモデルの提案
Project/Area Number |
19700617
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
三宅 志穂 Kochi University, 教育研究部・人文社会科学系, 准教授 (80432813)
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Keywords | 理科教員 / 自然環境コミュニケーター / 理科教育 / 科学教育 |
Research Abstract |
本研究では, 理科教員へ自然環境コミュニケーション能力を育成するためのモデルに必要な要素について提案した。20年度は先進的取り組みを行っている海外組織の教員向けプログラムについて調査した。加えて, 理科教員と植物園職員による理科教材開発を実施することから, 教員に備えたいコミュニケーション能力について考察した。20年度の成果は, 日本科学教育学会誌の『科学教育研究』, XIII. IOSTE Symposium, 日本理科教育学会等で発表した。 海外調査として, Field Studies Council(FSC)における教員向けのフィールドワークプログラムの教科と目的を明らかにした。また, 教員向けのフィールドワーク教材の一例を入手した。FSC調査から教員に必要な能力として, グループマネジメントとリスクアセスメント, フィールド活用法, 教科型実践活動の仕方があること, 調査目的・方法・結果と評価という科学的プロセスによるフィールドワーク教材を準備することがあげられた。さらに, 理科専門の小学校教員が植物園職員とともに児童向け教材開発に取り組むプロセスから, 自然環境コミュニケーション能力育成プログラムに取り入れたい内容を抽出した。 研究の結果, 自然環境コミュニケーション能力として次の4つを提示した。1)コミュニケーション能力 : 児童・生徒へ理科に関する知識と技能の訓練を奨励する。そのために, 地域の自然環境に精通した人物を知る。2)コーディネイト能力 : 児童・生徒と地域の自然環境に精通した人物(科学者, 博物館職員)をつなげる。フィールドワークにおけるグループマネジメントとリスクアセスメントを行う。3)デモンストレーション能力 : 地域にある自然, 博物館等の施設において児童・生徒へ実地体験させる。児童・生徒の学習段階と時間的制約にあった実地活動を構成する。4)教材開発能力 : 地域にある自然, 博物館等の施設にある事物資料や展示と理科の内容をつなげる活動の手法を知り, 教材を開発する。
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Research Products
(7 results)