2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19700622
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Research Institution | Hachinohe National College of Technology |
Principal Investigator |
濱田 栄作 Hachinohe National College of Technology, 総合科学科, 准教授 (20413718)
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Keywords | 科学教育 / 放射線教育 |
Research Abstract |
エネルギー・環境教育の実施にともない,放射線教育に対するニーズが高まっているにも関わらず,教育現場で継続的にかつ柔軟に使用できる放射線教育用教材は極めて少ない。本研究では,二次元放射線計測器として医療や理工学研究分野で利用されるイメージングプレート(IP)を用いた放射能分布観察教材を開発してきた。 放射線をIPに照射すると,IP面に塗られた輝尽性蛍光体に照射線量に比例した数の電子が捕捉され線量情報が記録される。情報が蓄積されたIPに長波長の光(633nm)を照射すると,放射線照射によって準安定状態にあった輝尽性蛍光体は390nmの輝尽光を放出し,安定状態となる。この輝尽光の位置および強度を検出することで,放射能分布測定が可能になる。従来,IPから放出される輝尽光の読取装置は,光電子増倍管を検出器とする据付型で,かつ高価なものであった。本研究では,輝尽光の波長が紫外線領域にあることに注目し,可搬性に優れた紫外線撮影用CCDを輝尽光の検出器として採用した。また,CCDは検出効率が低く,放出される輝尽光は微弱であるため,長時間撮影に伴う暗電流によるノイズを低減させるために,冷却型のCCDを採用した。紫外線撮影用CCDは,633nmの励起光にも感度を有しているので,紫外線を透過させ可視光を遮断するバンドパスフィルターをCCD前面に設置した。しかしながら,ノイズとなる励起光を完全に除去できず,本装置で得られた放射能分布画像には,ノイズが含まれていた。今後,適切な光学フィルターを用いたノイズ対策を施すとともに,最適な画像処理について取組む。
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Research Products
(2 results)