2007 Fiscal Year Annual Research Report
学習者の英語利用文脈に即したモバイル英語リスニングシステムの企業での実践と評価
Project/Area Number |
19700629
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中原 淳 The University of Tokyo, 大学総合教育研究センター, 准教授 (00342618)
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Keywords | 企業人材育成 / 組織学習 / モバイル / リスニング / 評価 / 文脈 / 学習効果 |
Research Abstract |
企業に勤務する社会人が継続的にリスニング学習を進めうことのできる「モバイル英語リスニング学習システム」の定性的、および定量的評価を行った。 このシステムは、学習者の英語利用文脈に即したリスニング・スクリプトを素材とした学習が可能になる、という特徴をもっている。学習者は、自社の将来の事業展開のストーリーなど、自らが英語を利用する可能性の高い文脈においてリスニング学習を行える。 平成19年度は、モバイル英語リスニング学習システムを、新日本製鐵株式会社の社員47名に4週間利用してもらい、37名分の完全なデータが取得できた。本評価実験の主要な評価視点としては、1)プレポストで学習者のリスニング能力は向上したのか、2)リスニング能力の向上には、どのような因子が影響していたのかなどであった。データとしては、膨大な学習者の行動ログ、GTECやCASEC等のIRTテスト、プレポストに実施する質問紙調査、および2ケ月後の遅延をおいた質問質問紙調査であった。このようなかたちで、実際の企業で、システムを活用し、データを収集し、本格的な評価を行った事例は、教育工学研究においても事例があまりない。 平成20年度は、収集したデータを、統計分析ソフトにかけて、データの相関・因果関係を詳細に検証する。また、分析を行っていく上で、事後インタビューが必要になる場合には、それを行う。このようなプロセスを通して、学習効果に関する分析を行い、論文、国際学会等での成果発表を行う。
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