2009 Fiscal Year Annual Research Report
メディア・リテラシー教育導入のための教員支援システムの開発
Project/Area Number |
19700632
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
今井 亜湖 Gifu University, 教育学部, 准教授 (50367083)
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Keywords | メディア・リテラシー / メディア・リテラシー教育 / 教員支援 / 支援システム |
Research Abstract |
本研究ではメディア・リテラシー教育に関連した学習活動事例とその事例を展開する教科の学習情報の提供により,教員がメディア・リテラシー教育に関連する学習内容を取扱っている教科において内容の読み替えを行う作業を支援するためのシステムを開発することを目的としている。 昨年度は旧郵政省(2002)の報告書にまとめられているメディア・リテラシーの構成要素とそれに関連する学習活動事例を閲覧できる機能(閲覧機能)と、メディア・リテラシーの知識を学ぶことができる学習機能を実装したWeb型支援システム(α版)の開発と評価を行った。 本年度はこのα版支援システムを改善したβ版支援システムの開発と評価を行った。α版支援システムからの大きな改善は閲覧機能と学習機能それぞれ1カ所行った。閲覧機能では、メディア・リテラシーの各構成要素とそれに対応する学習活動事例がどのような教科で展開できるかを示す情報を新しい学習指導要領(平成20年公示版)に対応させた。学習機能では学んだ内容を学習者が確認できる課題をシステム上で取り組みことができる機能(確認機能)を実装した。β版支援システムの評価では確認機能における課題内容の妥当性を検証した。β版支援システムにおける閲覧機能の改善は情報の更新のみであったため、今回の評価対象から閲覧機能の改善は外した。確認機能の課題内容の評価はメディア・リテラシー初学者である現職教師を対象に行った。評価の結果、確認機能の内容は妥当であるとの評価を得た。この結果からβ版支援システムの大幅な改善は必要ないことが明らかになったため、支援システム全体のデザインと操作方法を統一するための修正を行い、支援システムの開発を終えた。これにより、本研究の当初の目的は教科教育における学習活動でどのようなメディア・リテラシー教育を行えるかを検討する手がかりを提供するのみの支援システムの開発であったが、調査や評価を通してその必要性が明らかになった学習機能を実装することにより、教師のメディア・リテラシー学習を支援するシステムへと拡張することができた。
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