2010 Fiscal Year Annual Research Report
学習者の道徳意識や情報知識を考慮に入れた情報モラル体験学習教材の開発と授業実践
Project/Area Number |
19700634
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
梅田 恭子 愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (70345940)
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Keywords | 教育工学 / 情報モラル / 体験習学教材 / 授業実践 / 教材開発 |
Research Abstract |
平成22年度は、高等学校での実践を3回、小学校での実践を1回、中学校での実践を1回と、これまでで最も多くの実践を行った。その一方で、論文等に実践の成果をまとめることが遅れてしまい、雑誌論文が22年度中に1件も行えなかったことが、大きな反省点である。 研究実施計画に基づき、高等学校では次のことを行った。まず、体系的な作成法を検討するために、文部科学省の情報モラル指導カリキュラムの知恵を磨く領域と心を磨く領域から、それぞれ1つずつ体験学習教材を開発した。そして、それらを用いて、7月と12月にそれぞれ実践を行った。その結果、7月の知恵を磨く領域の教材を使った実践では、事前に比べて事後が成績が上がったが、情報知識の高低に関しては明確な差がでなかった。また、12月の心を磨く領域の教材を使った実践では、事前と事後の差についてもあまり良い結果が得られなかった。後者の実践がうまくいかなかった理由ついては、仮説を立て、もう一度実践を行い検討をする必要がある。また、一方で、心を磨く領域に対し、モラルジレンマを取り入れた新しい指導法も試みた。一概に、両者の指導法を比較はできないが、領域によって指導法を再検討する必要があることがわかった。 また、高等学校での指導法の特徴を明らかにするため、中学校や小学校での授業実践も行った。今後はこの結果を基に、発達段階の違いを視野に入れた指導法の提案につなげていく予定である。
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