2009 Fiscal Year Annual Research Report
学習効果を最大とする英文ライティング学習支援システムに関する研究
Project/Area Number |
19700637
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Research Institution | Konan University |
Principal Investigator |
永田 亮 Konan University, 知能情報学部, 講師 (10403312)
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Keywords | 英語 / ライティング / 誤り検出 / 学習者 / 自然言語処理 / 学習効果 / 学習支援 |
Research Abstract |
本研究の目的は,学習効果が最大となるような検出性能をもつ英文添削システムを実現することにある.そのため,システムの誤り検出精度/誤り検出率と学習効果との関係を,被験者を用いた実験によって明らかにする.具体的には 仮説1:学習効果が最大となるのは検出精度/検出率共に100%より低いところである 仮説2:検出率よりも検出精度のほうが学習効果に与える影響は大きいの二つの仮説を実験により確かめる. 最終年度にあたる平成21年度は,前年度までに得た実験データをより詳細に分析し,上述の二つの仮説に関する考察を行った.その結果,次の3点を明らかにした. (1) 精度重視の検出には完全な検出(人手の検出)に近い学習効果がある (2) 検出率よりも検出精度のほうが学習効果に与える影響は大きい (3) F値は必ずしも最適な性能指標ではない これらの成果をまとめ学会発表を行った.また,実験で得られた英文は,学習者コーパスとして近日中に公開予定である.本コーパスは,文法誤り情報付きであり,書き言葉かつ文法誤り情報付きの学習者コーパスとしては,現時点で世界最大規模である.そのため,今後,この分野の研究に与える影響は大きいと予想される. 以上のとおり,計画通り平成21年度の研究を実施することができた.
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