2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19710002
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Research Institution | Tohoku Institute of Technology |
Principal Investigator |
河野 公一 Tohoku Institute of Technology, 工学部, 講師 (70359553)
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Keywords | 森林火災 / 火災煙 / ノア衛星 / 画像処理 / 位置合わせ / ロシア極東地域 / 画像検索システム / フラクタル |
Research Abstract |
本年度はまず, 衛星画像の自動位置合わせ方法の開発を行った. 本方法は地図画像からのテンプレート作成部分と未知画像とのパターンマッチング部分から構成される. 各テンプレートはロシア極東地域の地図画像に対して適当にウィンドウサイズを与え, そのフラクタル次元が高いテンプレートをより重要なテンプレートとして作成するようにした. パターンマッチングは作成したテンプレートと未知画像に対して行い, 誤差が1画素未満になるようにした. 開発した位置合わせ方法により, 日時の異なる複数の衛星画像を同一の地図に重ね合わせることができるようになった. 次に, 森林火災煙の検出方法を開発した. ロシア極東地域では数平方キロメートル程度(衛星画像上では数点に対応する)のホットスポット(森林火災によって高温になっている地点)が多く観測されるが, これらのホットスポットから発生する火災煙は数100kmもの広範囲に分布している. 提案方法では陸上の煙と海上の煙に対してそれぞれ別々のしきい値を用い, ロシア極東地域に適したしきい値を決定した. 本方法により, ロシア極東地域の森林火災煙を検出できるようになった. 火災煙は設定するしきい値によって, 検出結果が大きく変化するため, 検出目的に応じて調整が必要なことも分かった. 衛星画像の長期解析を行う場合, 蓄積された全データから解析に必要な特定の時間帯, 特定の衛星名のデータを抽出し, その後, 対象地域の切り出し等を行う必要がある. データの抽出作業はこれまで手作業で行われていたが, 解析期間が長いと作業の効率が悪くなる. 本年度は次年度以降の解析に向け, 解析の補助となるWebベースの画像検索システムの開発を行った. これにより, データの抽出作業に最低限必要な機能を実装できた.
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Research Products
(3 results)