2007 Fiscal Year Annual Research Report
衛星画像および地上分光放射データを用いた熱帯泥炭湿地林の高精度モニタリング
Project/Area Number |
19710014
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
島田 沢彦 Tokyo University of Agriculture, 地域環境科学部, 准教授 (90349811)
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Keywords | 中央カリマンタン / 熱帯泥炭湿地林 / 多時期衛星画像 / 地下水位変動 / フェノロジー / 分光放射計 / パラモーター |
Research Abstract |
現在も森林火災による大きな被害を受けているインドネシア・中央カリマンタンの熱帯泥炭湿地林において、広域に地下水位変動を推定し、これを泥炭地火災のハザードとして活用することを最終目標に、多時期衛星センサMODIS画像を用い湿地林の植生指数の時系列変動を解析し、これと立地環境情報の1つである泥炭地の地下水位変動との関係を解析した。植生指数にはEVI、時系列データは2000年3月から2006年12月の16-daysデータを使用した。まずは、1年間の季節変動性(フェノロジー)を解明するためDFTを用い分析したところ、熱帯泥炭湿地林の植生指数の季節変動は他土地被覆においてよりも振幅が小さいことが分かった。しかし、大きな森林破壊を受けた湿地林においては、変動振幅は比較的大きく、1年以上の比較的長期間の変動周期を示した。次に、火災発生地区ではない泥炭地を対象地域とし、時系列EVIデータを年間データセットごとに現地計測地下水位変動との関係をみたところ、通常の乾季における植生指数変動では、活性化を示すかあるいは変化がないにも関わらず、エルニーニョ期であり大きく地下水位低下が認められた2002年と2006年乾季には植生不活性化が認められた。このことから乾季の大きな地下水位低下を衛星画像から広域に推定できることが示唆された。今後は衛星画像データと現地立地環境データとをより詳細にリンクするために、分解能8-mの多時期衛星FORMOSAT2画像を用いた植生指数変動を見るとともに、現地地表面反射データをパラモーター搭載分光放射計により計測する。
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Research Products
(3 results)