2009 Fiscal Year Annual Research Report
アフリカにおける地方分権化下の野生動物の保護管理に関する研究
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19710037
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Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
西崎 伸子 福島大学, 行政政策学類, 准教授 (40431647)
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Keywords | アフリカ / エチオピア / 地方分権 / 野生生物保護区 / 住民参加 / 里山的自然環境 |
Research Abstract |
本研究の目的は、エチオピアにおける地方分権化と野生動物保護政策に関する具体的な事例を検討し、1)地方分権下における野生動物保護政策の実態を把握すること、2)地方分権下における「住民参加」の状況を明らかにすること、3)1)2)の結果を踏まえたうえで、アジア・アフリカ諸国の事例と比較検討しながら、地方分権下における今後の野生動物の保護管理政策における「住民参加」の方向性を探ることの3点である。 平成21年度は、東アフリカの地方分権化と野生動物保護政策の特異性と普遍性を考察するために、日本の里山環境における獣害対策についてのフィールドワークおよび、先行研究の渉猟をおこなった。 その結果、日本と東アフリカ各地の野生生物保護政策は、ともにアメリカ発のワイルドマネージメントを参照して作られてきたが、「手つかずの自然」を保護するアメリカ型ではなく、人間の手が加わってきた自然環境の持続的利用の方法に関する議論が十分になされていないこと、地方分権化によって保全への住民参加が進展するかのように考えられてきたが、実際は住民参加が期待したほど進んでおらず、その原因として「科学的根拠にもとづく計画づくり」があることなど、共通の課題を見出すことができた。 これらの成果は、第46回日本アフリカ学会学術大会および、第15回野生生物保護学会大会で発表した。また、平成21年度に予定していた国際学会での成果発表は、「計画に関する諸条件」により延期したため、平成22年7月にスウェーデン・ヨーテボリで開催された「世界社会学会議」の環境社会学分会において"Widlife Conservation and Decentralization : A Case Study from Ethiopia"のタイトルで発表おこなった。
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