2009 Fiscal Year Annual Research Report
大学等教育研究機関における環境マネジメントのための方法論の確立
Project/Area Number |
19710042
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
浅利 美鈴 Kyoto University, 環境保全センター, 助教 (10432337)
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Keywords | 大学 / 環境管理システム / 環境影響評価 / ライフサイクル / 教育研究 / 環境配慮行動 / ベンチマーキング / ウェブシステム |
Research Abstract |
研究の全体構想は、大学等教育研究機関に相応しい環境マネジメントシステム構築に資する知見を収集し、システムを試行することであり、平成21年度は、国内のパフォーマンスデータの収集・整理及び海外の情報収集・整理を行った。また、それらから、今後の方向性を検討・提案するための要件を整理した。さらに、モデル試行として、京都大学に環境管理専用のウェブサイトを立ち上げ、参加型システムを展開した。 具体的には再60の国立大学法人の主要環境パフォーマンスデータのデータベースをもとに、ベンチマーキングや課題抽出を行った。環境パフォーマンスの継続的向上が見られる大学については、対策内容を抽出した。加えて、海外(アメリカ、イギリス、韓国)のいくつかの大学の取り組みをレビューし、日本で検討すべき視点を把握した。環境パフォーマンスデータの収集・整理に関する指針、目標設定のあり方化議論史検討の対象範囲のとらえ方、取り組み体制などのポイントがあり、これらは、今後の展開に多くの示唆を与えるものと考えられる。 また、これらの情報をもとに、特に教育研究機関として、教育に焦点をあて、学生を含む多くの構成員にアプローチする試みとして、大学構成員を巻き込んだ環境マネジメントシステムの試行及びモデル化を行った。具体的には、京都大学の環境情報発信ウェブサイトを立ち上げ、幅広い環境情報を発信すると同時に、環境配慮行動を促すエコ宣言システムを構築し、普及を図った。オリジナリティの高いシステムであり、今後、改善しながら継続し、効果検証を行うことで、一つのモデルになる可能性があると考えられる。
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