2009 Fiscal Year Annual Research Report
国際貿易戦略と調和した「持続可能な消費」に向けた消費と技術の転換ビジョンの構築
Project/Area Number |
19710048
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Research Institution | National Institute for Environmental Studies |
Principal Investigator |
南齋 規介 National Institute for Environmental Studies, 循環型社会・廃棄物研究センター, 主任研究員 (80391134)
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Keywords | 国際貿易 / カーボンフットプリント / 産業連関分析 / サプライチェーン |
Research Abstract |
本研究は,"わが国の国際貿易パターンの違いと消費の転換ビジョンとの関係"に問題意識を持ち,ライフサイクル思考による研究手法を援用して,消費の転換ビジョンの構築に取り組むことを目的としている。 平成21年度は,本研究で開発しているGlobal Link Input-Output (GLIO) Modelへ搭載するための国別商品別の内包型CO_2排出原単位の高精度化をアジア国際産業連関表と国際エネルギー機関(IEA)の統計データを用いて行った。また,産業連関表のない国や地域に関する内包型CO_2排出原単位を経済規模の類似性などを基に,間接的に算定することを試みた。また,GLIOモデルに基づく内包型CO2排出原単位の構造を構造分解分析手法により展開し,わが国と世界各国とのCO_2排出量に基づくネットワーク構造を表示するツールを作成した。このツールにより,わが国の家計消費等の最終需要部門により国内外に誘発するCO_2排出量が,どの国との国際貿易に伴い生じているかをネットワークとして視覚化することが能となった。 さらに,GLIOモデルを応用して,食料品や日用品を対象としたグローバルカーボンフットプリントを算定し,従来の輸入品を国産品と仮定するモデルとの比較検証を行った。その結果,食料品や日用品のカーボンフットプリントを算定する上で,サプライチェーンにおける輸入品の考慮か重要である商品群が同定された。さらに,カーボンフットプリントの捕捉率を効率的に確保する上で考慮すべき生産プロセスへの投入物に優先順位を付けた。
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