2008 Fiscal Year Annual Research Report
より有効な放射線療法に向けた新規放射線耐性遺伝子の網羅的単離
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19710049
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
桑原 義和 Tohoku University, 加齢医学研究所, 助教 (00392225)
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Keywords | 放射線耐性 / 遺伝子発現 |
Research Abstract |
標準的ながんの放射線療法である2Gy/dayのX線を照射し続けても、増殖を続ける臨床的放射線耐性細胞を樹立した(HepG2-8960-R細胞)。本研究では、親株であるHepG2とHepG2-8960-R細胞を用いて、放射線耐性細胞に特異的に発現の変動している遺伝子の単離を目指した。マイクロアレイによる発現解析の結果、放射線耐性細胞で2倍以上発現の上昇している遺伝子が5つ見つかった。一方で、発現が低下している遺伝子は見つからなかった。これらの遺伝子は、DNA修復や細胞死に関与するものではなかった。今後は、これらの遺伝子をノックダウンして放射線耐性の形質を失わせることが出来るのかを解析する。本研究ではさらにPCR based differential display法により放射線耐性細胞に特異的に発現の変動している遺伝子の単離を試みた。その結果、放射線耐性細胞において顕著に発現が増加しているもの及び低下しているものがいくつか見つかった。今後は、これらの遺伝子を同定し実際に放射線耐性細胞で発現が変動しているのかをreal-time RCRにより解析する。また、新たに口腔がん由来の細胞(SAS細胞)及び子宮頸部がん由来の細胞(HeLa細胞)及び肺がん由来細胞(H1299細胞)からも放射線耐性細胞の樹立に成功している。そこで、これらの細胞においても上記で同定した遺伝子が同じような発現パターンを示すのかを確認する。
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Research Products
(6 results)