2008 Fiscal Year Annual Research Report
非熱プラズマ脱着循環システムによる革新的VOC完全無害化処理
Project/Area Number |
19710068
|
Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
黒木 智之 Osaka Prefecture University, 工学研究科, 助教 (00326274)
|
Keywords | VOC / プラズマ / 脱着 / 分解 / 循環 |
Research Abstract |
本研究では, 非熱プラズマ循環システムを利用した室内小規模発生源向け高効率小型VOC無害化技術の開発を目的としている, 今年度は19年度に得られた結果をもとに, 我々がこれまで研究してきたプラズマ脱着と非熱プラズマ循環システムを組み合わせたVOCの分解の高効率化及び実用化に向けたベンチスケールでの試験を行った. 処理対象としてはVOCの代表的な物質であるトルエンとキシレンを用いた. ラボにおけるVOC分解の高効率化については, 循環流量や吸着剤の加熱及び触媒との併用などパラメータとした試験を実施した, その結果, 吸着剤を100℃に加熱することによって10〜20%程度, 吸着トルエンのCOxへの転化率が向上することがわかった. また, ベンチスケールの装置を用いた吸着トルエンの分解試験も行った. 吸着剤が充てんされた容器内を通過する流路とバイパス流路が並列に接続されたプラズマ循環処理装置において, まず吸着剤にトルエンを一定量を吸着させた後バイパス流路に切り替え, 入力電力を200Wに設定した状態で17分間プラズマを発生させ, オゾン濃度が6000ppmまで上昇した後に再び吸着剤充てん流路に切り替え, 吸着剤上のトルエンとオゾンを反応させた. 結果として, トルエン吸着後そのままプラズマを発生させ循環処理を行う場合に比べ短時間で90%のCOxへの転化率を得ることができた. この原因として, 高濃度オゾンによってCOxへの分解反応が促進されたこと及び高濃度オゾンが吸着剤に注入することにより吸着剤上でトルエンとオゾンが急激に反応を起こし反応熱により吸着剤温度が上昇し, COxへの分解反応が促進したことが考えられる.
|