2007 Fiscal Year Annual Research Report
ポリエステル生産の効率化のための組換え植物の生育阻害機構の解明とその改善
Project/Area Number |
19710076
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
松本 謙一郎 Hokkaido University, 工学院工学研究科, 助教 (80360642)
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Keywords | PHA / 組換え植物 / 物質生産 |
Research Abstract |
微生物が合成するポリエステルでありプラスチックとして利用できるpolyhydroxyalka-noate(PHA)を組換え植物を用いて生産する方法は、CO2の発生の少ない生産方法として期待できる。しかし、実用化のためには、生産性を大幅に向上させる必要があり、そのためには、PHAを蓄積した植物の生育阻害を回避することが重要な課題であると考えられる。本研究では、PHA蓄積植物の生育が悪くなる原因を明らかにするために、PHAを蓄積している植物で異常に発現が増加または減少している遺伝子を見つけることを目的とした。遺伝子発現の変化が明らかになれば、例えば、有害な物質を生産する遺伝子の発現が上昇していた場合、遺伝子組み換えによって該当遺伝子の発現を抑制することにより、生育阻害を緩和させることができると期待される。実験用のPHA生産の宿主植物として、生育阻害のとくに強くでるイネを用いた。PHA合成菌の一種Ralstonia eutropha由来のPHA生合成系遺伝子群を導入した組換えイネの培養細胞をアグロバクテリウム法により作成した。gas chromatography/mass spectroscopy(GC/MS)分析により、PHAの合成を確認した。さらに、マイクロアレイ解析により、発現パターンの解析を行った。その結果、発現量が大幅に上昇または減少している遺伝子を多数見つけることができた。
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Research Products
(4 results)