2007 Fiscal Year Annual Research Report
ブロックポリマーの連結点一分子機能化による表面官能基化されたナノフィルターの作製
Project/Area Number |
19710077
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
鈴木 幸光 Tokyo Institute of Technology, 資源化学研究所, 産学官連携研究員 (00401513)
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Keywords | 高分子合成 / ナノフィルター |
Research Abstract |
本研究課題によって研究代表者は、高分子化学が取り組まなくてはならない最重要課題のひとつである、ナノポーラス高分子薄膜の空孔表面の定量的な官能基化を可能にする新規ブロック共重合体の開発に着手した。得られた代表的な成果は以下のとおりである。 (1)熱開裂リンカーを有するブロック共重合体の合成 ブロック共重合体間の間をムスルホン酸エステルで連結したポリエチレンオキシドと側鎖光架橋性液晶性メタクリレートからなるブロック共重合体を原子移動ラジカル重合によって合成できることが明らかになった。これにより薄膜形成後、光反応により薄膜構造を固定化でき、自立膜型のポーラ不高分子への展開が期待できる。 (2)熱開裂リンカーを有するブロック共重合体の薄膜構造ブロック共重合体の相分離構造をTEM、GISAXにより評価した結果、基板に対して垂直配向したシリンダー型の相分離薄膜構造を有することを明らかにした。この薄膜は光反応を行うことで相分離構造が固定化できることも明らかにした。 (3)定量的熱開裂によるブロック共重合体から単独高分子への変換先に得られた高分子の熱による高分子反応を示差熱走査測定により評価した結果、ある温度以上で熱開裂リンカーから定量的にそれぞれの単独共重合体へ変換できることが明らかになった。
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