2007 Fiscal Year Annual Research Report
新規会合性因子を用いたナノゲルの設計、合成、特性評価
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19710089
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
澤田 晋一 Tokyo Medical and Dental University, 生体材料工学研究所, 助教 (50444104)
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Keywords | ナノゲル / イオン性相互作用 / イオンコンプレックス / イオンコンプレックスナノゲル / クリック反応 / オリゴリシン / オリゴグルタミン酸 / プルラン |
Research Abstract |
本研究の目的である、pH・イオン強度などの外部刺激に応答して動的に構造変換しえる新しい動的高分子ナノ組織体(イオンコンプレックスナノゲル)の創製を実現するため本年度は、イオン性分子置換多糖の合成を試みた。具体的には、親水性多糖にイオン性分子を導入する手法として反応特異性が高く、温和な条件で進行するクリック反応を用いた。まず、親水性多糖であるプルランにCDI法を用いてプロパギルアミンを導入することでプロパギル基置換プルランの合成を行った。合成物の1H-NMR測定より100単糖当り15個のプロパギル基を導入したプロパギル基置換プルラン(アルキン化プルラン)が得られたことが明らかとなった。次に、イオンコンプレックス形成分子として、アミノ酸の一つであるリシン(カチオン性)およびグルタミン酸(アニオン性)がそれぞれ4分子結合したブロモ化オリゴペプチドを固相合成法により合成した後、アジド化し、1H-NMR測定および質量分析(MS-ESI)よりアジド化オリゴアミノ酸の合成を確認した。得られたプロパギル基置換プルランとアジド化オリゴリシン酸およびアジド化オリゴグルタミン酸よりクリック反応を用いてオリゴアミノ酸置換プルランを合成した。得られた合成物の1H-NMR測定、UV測定よりオリゴリシン置換プルランおよびオリゴグルタミン酸の合成を確認した。オリゴリシンの置換率は100単糖当り1個、オリゴグルタミン酸の置換率は100単糖当り5個であった。本年度は、実験計画に基づきイオン性分子置換多糖の合成を進め、クリック反応によりイオン性分子を導入しえるプロパギル基置換プルランの合成に成功した。また、アジド化オリゴアミノ酸をクリック反応によりプロパギル基置換プルランに導入し得ることも明らかとし、イオンコンプレックスナノゲル創製には不可欠であるイオン性分子置換多糖の合成方法を確立することができた。
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